はむり、と弾力のある小ぶりな胸を甘噛みする。
突如として頭をガシリと掴まれ顔を上げれば涙で瞳を濡らしたサクラが顔を真っ赤に染めていた。

「胸ばっかり」
「……大きくしてやろうと思ってな」

 ぶすり、と不満そうな表情のサクラに無表情で言葉を返せば「失礼ね!!」と怒られてしまった。

「なによ……そんなに大きいほうがいいの………」

 胸を押さえ眉を下げるサクラを見て、自分の胸がじわじわと疼くのを理解する。

「冗談だ、冗談」
「馬鹿! 我愛羅くんの馬鹿!」

 頬を染め右手を振り上げたサクラに、はいはい。と笑いながら肩を押して布団に縫い付ける。

「わっ! ちょ、まって……!」
「この状況で待てと……鬼だな」

 サクラの左足の膝裏に手をいれ持ち上げた状態で静止され、思わず瞼を閉じてしまう。

「そうだけど、そうじゃなくて……」
 恥かしそうに顔を逸らすサクラが言わんとしている事が分かってしまい内心にやにやするのが止められなかった。

 頬を撫で、頭を撫でた後にサクラの唇に自らの口を落とせば満足したのか大人しく腕に手を添えてきた。

 ああ、可愛いな。
そう思いもう一度頬を撫でれば嬉しそうに笑ったので、再度口付けをした。



2014.12.23.blog掲載


 ふわふわして柔らかい。
肌にじわりと染みる暖かさが放してくれないのだ。
 今日は休日。まどろむ意識の中で肌触りのいいそれに頬を寄せる。

「はあ……気持ちいい」

 ほう、と肺から息を吐き顔の筋肉をゆるめて瞼を閉じる。
ああ、今日はもうこのままでいいや。そう思っていたが頭上から覗き見る気配にサクラはぱちりと目をあける。

「いつまで寝ている」
「やだあ……我愛羅くん」
 こんな寒い日は一日布団の中でごろごろしているのがいいじゃない。と柔らかい羽毛布団にしがみ付き、サクラは我愛羅の質問に返答する。

「あのな……とりあえず布団から出ろ」
「やだー」

 サクラがしがみ付く心地良い羽毛布団を掴めば必死で取り返そうとするのに我愛羅は少々口元を歪ませる。

 己がしがみ付こうとしても、邪魔! だの後で! だの言われる事なんてしょっちゅうだ。
寧ろサクラからしがみついてくるなんてことはまあ、殆ど無い。

 俺は布団に負けたのか……

 うぐぐと唸る我愛羅は今サクラの心を占めている布団が憎くてたまらなかった。

「……燃やしてやる」
「ええ!? ちょっとまってよー」
 羽毛布団を掴んだままの我愛羅がボソリと呟いた言葉にサクラは瞠目する。

「まあまあ、我愛羅くんも今日ぐらいはゆっくりしましょうよ、ほらほら」
 布団をはぐり、サクラが隣をバンバン叩く。
完全に拗ねてしまったような我愛羅にサクラは仕方ないなーと我愛羅の腕を掴み、自分の体温が残る布団に招き入れた。

「ほらーあったかいでしょー」
「……サクラがな」
「もーお布団がでしょ!」

 ぎゅーっとサクラにしがみ付いた我愛羅とともにふわふわと柔らかい羽毛布団に身を包めば、互いに大きな欠伸をした。

勝者お布団。


おわり。


2014.12.27.blog掲載


****

他校同士の我サクの場合、
ナル「え、サクラちゃん、付き合ってる奴居るの…」
サス「何処の誰だ…」
サク「え、っと…ナルトもサスケくんも知らない人」
ナル「誰だってばよ!他校か!他校なのか!?」
サス「変な男じゃないだろうな、お前は騙されやすから…」
サク「あ、サスケくんひどーい!大丈夫よ彼はそんな人じゃないもの」
ナル「サクラちゃん、男って何考えてるかわかんないんだぜ…」
サス「そうだぞ、影でコソコソ他の女と会ってたり、二股かけられたりしてるかもしれないんだぜ」
サク「だから大丈夫だってば!」
サス「そいつとは次いつ会うんだ」
サク「えっと、明日…あ…」

ナル「よし、サスケェ!明日学校の帰り、そいつがいい奴かどうか確かめてやるってばよ!」
サス「同意だ」
サク「しまった…」


とかお昼休みにやり取りしてたり。
実は中学校からの塾で我愛羅さんと知り合ったりね。それでお互い何となく隣の席に座ったりして何となく話して、から自然とお付き合いに発展したりね。


同じ高校の我サクの場合
我「サクラ…帰るぞ」
ナル「我愛羅何しにきたんだってばよ」入り口の前に立ちふさがっている。
我「なにって…サクラを迎えにきたんだが」

いの「サクラー我愛羅くん毎日凄いわねーアツアツじゃない
ヒナ「素敵ですよね」
香燐「見てるこっちがお腹いっぱいだぜ…」
サク「ちょっと、からかわないでよ…」

サス「おい、ウスラトンカチ、邪魔だどけ」
ナル「誰がウスラトンカチだ!」
我「この場ではお前だろう…」
ナル「うるせぇ!大体我愛羅、何でお前サクラちゃんと付き合ってるんだよ!」
我「何でって…彼氏だからだろう」
サス「…そういう意味か」
我「?」

いの「サクラ、アンタも大変ねぇ。我愛羅くん天然で」
サク「ええ…そうね」


****

サク「我愛羅くん、髪の毛少し伸びたわね」
我「ああ、そうだな。中々時間がとれんから切りに行けなくてな」
サク「ふーん…あ! そうだ、私が切ってあげるわよ」
我「……え」
サク「任せておいて! 私のメス捌き凄いから」
我「(捌かれる…)い、いや。サクラの手を煩わせるまでも無い、今度切りに行く」
サク「えー、遠慮しないでいいのに」
我「というより、何でメス……」