※R18です。苦手な方はリターンを。読まなくても問題ないです。















 明かりのない薄暗い室内。
 知っている人間が誰もいない。いつもと違う環境が本能を呼び起こすのだ。


 今まで味わった事のない、甘い甘い果実のようだ。
 ぷっくりとした柔らかい唇に何度も重ね合わせる。
 ほんの少しだけ抵抗を見せたサクラだが、上手く呼吸が出来ず口で息をした僅かな隙に
ぬるりと我愛羅の舌が口内を侵略する。
 左手で我愛羅の服を掴み、右手で我愛羅の胸を叩くと名残惜しそうに唇が離れていく。

 二人の間に、銀色に輝く糸がプツリと切れた。

 サクラの顎を掴み、べろりと唇を舐めるる我愛羅。
 ドサリと押し倒し、首筋を撫で、薄い白の肌襦袢の合わせ目から我愛羅の右手が進入する。
 さすがに焦ったのか、サクラはその腕を止めた。
 その行動に、我愛羅は無い眉を吊り上げる。
「ま、ま、待って! 待って、我愛羅君!」
「……なんだ」
 あぐあぐと口を動かしてサクラは言い淀む。
 その間も耳朶を甘噛みし、首を舐めて鎖骨に唇を落としていく。
 鎖骨に赤く花が咲く度にサクラは思わず声を上げた。

「だって、我愛羅君ってこんな事興味ないと思ってた……」
 その言葉に返事は返さず、頭の中で「確かに」と思ったがよくよく考えれば
そういう対象が今まで居らず、また思春期の多感な時期も自分を愛する事だけ考えて、
風影となった今も、毎日が仕事に追われていた。
 要はそんな事を考える暇も無かったと言う事だ。

 サクラの言葉に返事の代わりに指を絡ませ右手を握り締めた。
 空いていた片方の手で我愛羅の袖を引っ張ったサクラ。
 濡れた瞳に、赤く染まる白い肌。
 見下ろしていた我愛羅は、綺麗だと素直に感じていた。

「ねぇ、我愛羅君」
 静かに響くサクラの声。
 室内の暑い温度が二人の体を更に上昇させていく。
 サクラが我愛羅に答えるように握られている手に少しだけ力を込めた。

「私のこと、好き?」



 ミンミン、ジワジワ。
 この場に似つかわしくない蝉の鳴き声が当たりを包む。
 サクラの言葉に少しだけ驚いた表情をした我愛羅だが、直ぐに目を細め、笑った。


「お前以外欲しいと思ったことは無い」


 我愛羅の発言を理解するのに数秒時間を要したが、サクラは目を見開いて驚いた後に顔を真っ赤にさせた。
 その表情に気を良くした我愛羅は軽くキスをし、肌襦袢の合わせ目から手を入れた。

 ふにり

 掌に収まるサイズの胸を揉んでブラジャーのホックを外していく。
その素早い行動にサクラは流されるしかなかった。
露になった乳房をべろりと舐めて、甘噛みをする。
 びくりと肩が動き、付いて来れていないサクラを無視し、肌襦袢を軽く止めていた腰紐をするすると解いていく。
「わ、わ」
 胸を隠し、驚くサクラに加虐心を煽られた我愛羅は、少しだけ下唇を舐め
サクラの腰をゆっくりと撫でた。
「ふぁ……あ!」
 思わず声が出てしまったのであろう。サクラは自分の声に驚き両手で口を塞ぐ。
 サクラの手が口を塞いでいるのをいい事に、我愛羅は腰を撫でていた手をゆっくりと下ろし
サクラの白い下着に手を掛けた。

「っひ、ぃ……!」
 逃げようとするサクラの上半身を抱き起こした。
 息が上がり上気する肌。我愛羅の肩を両手で押さえながらサクラは体を震わせた。

「は……あぁ……んんん!!」
 膝を床に付け腰を浮かせていたサクラの下着を膝まで下げ、今まで誰も触れた事のない
サクラの膣内にゆっくりと指を一本入れていく。
「ぅ……あぁん」
 今まで味わった事ない感覚にサクラは声を上げた。
 グチュリと聞こえる水音。
 我愛羅は、濡れてる。と内心思いサクラの体に負担が掛からぬようにゆっくりと指を動かした。
「ぁあ……あ、ぅんん! ふぁあ!」
 指を一本から二本に増やし、バラバラと動かせばサクラが声を上げ我愛羅の首に抱きついた。
 汗の中に混ざるサクラ自身の香りが我愛羅の鼻をくすぐる。

 グチュグチュと指を動かし、ある箇所を摩ればサクラの体がビクビクと震えた。
「ちょ、や……が、我愛羅、くん、そこは……!」
 嫌がる声を無視して、そこを重点的に摩ると膣内がギュウゥと締まったかと思えばサクラの体が痙攣した。
「ぁああ、んん……あああ!!」
 膝をガクガク震わせ力なく倒れこむサクラの腰を支え、ゆっくりと指を引き抜いた。
「ぁぁぁ……」
 その感覚にすら声を上げるサクラの耳の裏に唇を落とし、息を吐いた。

「サクラ」
 名前を読んでキスをする。
 目を瞑り、受け入れるサクラに自身の熱を帯びたものを取り出し、宛がった。
 その熱に驚き、逃げようとするサクラの腰をしっかりと持ち、ゆっくりと、少しずつ中に進入していく。

 サクラの体の中の熱に額から汗を流した我愛羅。
 心配そうに除き見る我愛羅の表情にサクラは涙で視界が霞んでいたが「大丈夫」と笑い、自ら腰を下ろした。

 ズブズブズブ

 指とは全く違う質量にサクラは一瞬息が止まる。
 頭を優しく撫でる我愛羅の手に安心したのか、少しずつ呼吸を整えサクラは真正面に座る我愛羅に笑った。
「全部、入っちゃった」
 お腹を摩りながら言うサクラに、我愛羅が恥ずかしくなってしまった。
「お、お前は……」
 愛おしい。このままずっと手放したくない。
 そんな考えが頭を過ぎり、一度腰を引きもう一度中に押し込んだ。
「はぁ……ん……我愛羅君」
「……なんだ」
 我愛羅の両頬を優しく包んでサクラは笑う。
「大丈夫。大丈夫、だから動いて良いよ」
 サクラを気遣う我愛羅にもどかしさを感じ、もっと先を知りたいとサクラはボロリと涙を溢した。
 
 サクラの体を押し倒し、涙を舐め取ってしょっぱいと感じながら徐々に腰を動かし始めた。
 その動きに合わせるように喘ぐサクラの声が、薄暗い部屋に響き渡る。

 ぐちゃぐちゃと恥ずかしい水の音と喘ぎ声。
 若い二人にとって、ただ興奮する材料でしかないそれはただ、二人を加速させるだけだった。

「ぁ、あ、あああ、はぁあん……あ、駄目、あ、あぁあ!!」
「……っ」
 一際締め付けるサクラに、流石にまずいと思い我愛羅は自らのものを引き抜いて
白濁した体液を、どろりとサクラの腹の上にばら撒いて、果てた。

 ドサリとサクラの横に倒れこみ、肩で呼吸をする我愛羅にゆるゆると視線を動かしサクラは手を伸ばした。
 頬を撫でるサクラの手の温度が心地良い。
 くすくすと笑うサクラに上半身だけ体を少し起こし、サクラの掌を握る。

 ゆっくりと、今度は触れるだけのキスをした。


 煩かった蝉の鳴き声も、今はもう二人の耳に入っていなかった。